外壁塗装をするときに必ず行われる作業が「養生」です。
養生とは、塗装する以外の部分をカバーして、塗料が付着しないようにすることです。
養生は、外壁塗装の仕上がりや近隣への配慮にも大きく関わる重要な工程です。
しかし、養生にかかる費用や種類、役割などはあまり知られていません。
そこで今回は、外壁塗装の作業工程のうち「養生」について詳しく解説します。
外壁塗装で養生費用が必要な理由は、大きく分けて以下の2つです。
塗料は液体なので、塗装の過程で飛び散ったり垂れ落ちたりすることがあります。
また、塗らなくてよい部分まで塗ってしまうことも考えられます。
外壁塗装は建物の美観を改善するために行われるものであるため、塗装の過程で外壁が汚れてしまっては元も子もありません。
養生は、このようなトラブルを未然に防ぐ役割があります。
適切な養生をおこなうことで、塗料の「垂れ」や「飛び散り」を防げるのです。
外壁塗装においては窓枠との境界部がきれいにまっすぐ施されていると、見栄えがとても良くなります。
養生テープと呼ばれる特殊なテープを窓枠などに沿ってきれいに貼って養生することで、塗装の出来栄えが格段によくなります。
一方、養生をおこなわなければ「フリーハンドで直線を引く」ようなものです。
外壁塗装はローラーや刷毛を使いますので、養生で境界をつくらなければ決してキレイに仕上げることはできません。
どっちがお得!?
外壁塗装では、さまざまな養生資材が使われています。
養生箇所に合わせた資材を使うことにより、高品質な塗装をすることができるのです。
具体的には、以下のような養生資材が使われています。
養生用ポリシートとは、塗装作業や工事現場などで、塗料や粉塵が飛散するのを防ぐために使用されるシートです。
ポリエチレン製のシートが一般的で、厚さやサイズがさまざまな種類があり、養生テープや養生ピンなどで固定して使用します。
養生用ポリシートは塗装作業や工事現場だけでなく、引越しや家具の修理など、さまざまな場面で使用されています。
マスキングテープとは、塗装をはじめとするシーリングやコーキングの際に塗装箇所以外を汚さない目的で使用される保護用の粘着テープです。
マスキングは「覆い隠す」という意味で、専門的には「養生」と呼ばれ、マスキングテープは養生資材に分類されます。
粘着力が弱く剥がしやすいため、仮止めにも使われています。
また、マスキングテープは、幅や長さ、厚さ、色など、さまざまな種類があります。
幅は10mmから50mm程度、長さは3mから10m程度、厚さは0.05mmから0.1mm程度です。
色は白、黒、茶色、青、緑など、さまざまな色があります。
テーププライマーとは、マスキングテープの粘着性を高めることで塗料が剥がれるのを防ぐためのものです。
マスキングテープを貼る前に塗装面全体に塗ります。
テーププライマーを塗ることでマスキングテープの粘着力が高まり、塗料が剥がれるのを防ぐことができます。
また、テーププライマーはマスキングテープの種類によって使用する種類が変わります。
一般的に塩ビ系マスキングテープには水性テーププライマー、布系マスキングテープには油性テーププライマーを使用します。
また、塗料の種類によっても使用する種類が変わります。
一般的に水性塗料には水性テーププライマー、油性塗料には油性テーププライマーを使用します。
マスカーとは、塗装やシーリング、コーキングなどの作業を行う際に、塗装箇所以外を保護するために使用される養生資材です。
養生シートにテープが付いており、塗装箇所の周りに貼ることで塗料やシーリング・コーキングが飛散するのを防ぎます。
また、マスカーにはさまざまな種類があり、用途に合わせて選ぶことができます。
塗装作業にはマスキングテープやマスキングシートがよく使われ、シーリングやコーキングの作業には養生用ポリシートや養生ボードがよく使われます。
室外機専用シートは、エアコンや給湯器の室外機を保護するために使用されるシートです。
室外機は、塗料や粉塵が飛散すると、劣化が進みます。
室外機専用シートを使用すると、室外機を塗料や粉塵から保護することができます。
カバーをかけることにより、エアコンの使用は一時的に停止させなければいけません。
実際の作業ではエアコンの使用状況をみて、影響のない日時・時間を打ち合わせたうえで工事をおこないます。
カーカバーとは、外壁塗装の際に車やバイクを保護するために使用されるシートです。
カーカバーを使用することで車を塗料や粉塵から保護することができます。
カーカバーを使用する際には次の点に注意が必要です。
カーカバーを使用することで、車を保護して長持ちさせることができます。
外壁塗装における飛散防止ネットとは、高圧洗浄や塗装の際に塗料や粉塵が飛散するのを防ぐために使用されるネットです。
飛散防止ネットは通常メッシュ状になっており、塗装箇所の周りに張ることで塗料や粉塵が飛散するのを防ぎます。
どっちがお得!?
外壁塗装で養生を行う場所は、塗装する以外の部分すべてです。
具体的には、以下のような場所があります。
これらの場所は、塗料が付着すると汚れたり傷んだりする可能性があります。
また、近隣への配慮としても、養生をしっかり行うことが大切です。
どっちがお得!?
外壁塗装における養生費用の相場は、塗装業者によって計算方法が異なりますが、一般的には外壁の面積で算出されることが多いです。
一般的な住宅の場合、養生費用の平均は1㎡あたり300~500円です。
たとえば、外壁面積が100㎡の住宅であれば、養生費用は30,000円~50,000円程度になります。
ただし、これはあくまで目安であり、養生する場所や材料によって変動します。
また、飛散防止ネットやマスカーなど、別途費用がかかる項目もあります。
見積もりでは、養生費用が一式として記載されている場合や、項目別に記載されている場合がありますので、詳細については塗装業者に確認してみましょう。
どっちがお得!?
外壁塗装の養生で注意すべきことは、以下の点です。
養生前に現場確認をすることは、施主様と塗装業者とのコミュニケーションにも重要です。
どこを養生するか、どんな材料を使うのか、車や植木はどうするかなどを事前に話し合っておくことで、トラブルを防ぐことができます。
また、養生中に定期的にチェックをすることは、養生がずれたり破れたりしていないかを確認することで、塗料の飛び散りや汚れを防ぐことができます。
養生後にきちんと撤去・処分をすることは、塗装業者がおこなうべき大切な仕上げ作業です。
塗装がおわったときは最終確認をおこない、問題があれば早目に相談しておくことが大切です。
どっちがお得!?
外壁塗装の養生費用とは何ですか?
外壁塗装の養生費用とは、外壁塗装工事中に、周囲の環境や建物の部分を保護するために行う養生作業にかかる費用のことです。
養生作業には、塗料の飛散や汚れを防ぐためのシートやテープの張り付け、窓やドアなどの開口部の養生、屋根や床などの部分の養生などがあります。
外壁塗装の養生費用の相場はどのくらいですか?
外壁塗装の養生費用の相場は、建物の広さや形状、養生する範囲や方法、業者の料金体系などによって異なりますが、一般的には、外壁塗装費用の10%から20%程度が目安と言われています。
たとえば、外壁塗装費用が50万円だった場合、養生費用は5万円から10万円くらいになります。
外壁塗装の養生費用を節約する方法はありますか?
外壁塗装の養生費用を節約する方法としては、以下のようなものがあります。
どっちがお得!?
外壁塗装で養生費用が必要な理由は、塗装する以外の部分をカバーして、塗料が付着しないようにする重要な工程だからです。
外壁塗装を検討している方は、養生の費用相場や養生作業の役割を知っておくことが大切です。
しかし、それだけではなく、外壁塗装全体の費用相場についても知っておく必要があります。
外壁塗装は高額な工事ですから、安心して任せられる優良な塗装業者を選ぶことが重要なのです。
どっちがお得!?