外壁塗装でラジカル塗料のメリット・デメリットとおすすめ商品を徹底解説!

ラジカル塗料は、近年、外壁塗装の際に使われることが多くなってきた塗料の一つです。

 

シリコン塗料と同程度の価格でありながら、耐久性が高いとの評判があります。

 

しかし、どんな外壁にも使えるというわけではありません。

 

そこで今回は、外壁塗装でお馴染みのラジカル塗料について詳しく解説します。

 

ラジカル塗料の特徴やメリット・デメリットも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ラジカル塗料とは?塗料の種類と特徴を解説

ラジカル塗料とは、外壁や屋根に塗る塗料の一種で、紫外線や雨水などが顔料に接触することで発生する劣化因子「ラジカル」を抑制する効果がある塗料です。

 

ラジカル塗料には、高耐候酸化チタンと光安定剤という2つの成分が配合されており、これらがラジカルの発生と活動を制御します。

ラジカル塗料のメリット
安価で高性能である:従来の塗料に比べてコストパフォーマンスが高い。
チョーキングが起きにくい:塗膜の劣化を防ぎ、ひび割れや水漏れのリスクを低減する。
汚れにくく色もちが良い:防汚性や防カビ性に優れ、長期間美観を保つ。
作業性が高い:性と溶剤タイプの1液型があり、塗料の伸びが軽く、飛散しにくい。

ラジカル塗料のデメリット
実績が少ない:発売から数年しか経っておらず、耐用年数が不明瞭である。
濃い色の塗料は効果が発揮されない場合がある:ラジカルが発生しにくい色は、ラジカル制御の効果が低下する可能性がある。

ラジカル塗料の耐候性・低汚染性・作業性

耐候性
紫外線や雨水などが顔料に接触することで発生する劣化因子「ラジカル」を抑制する効果があり、塗膜の劣化を防ぎます。
シリコングレードを超える非常にすぐれた耐久性があります。

 

低汚染性
光沢があるため、汚れが付着しにくく、防汚性や防カビ性に優れます124。ツヤと色持ちが長持ちします。

 

作業性
水性と溶剤タイプの1液型があり、塗料の伸びが軽く、飛散しにくいです。
ローラーで塗装しやすく、塗装作業がスムーズに進みます。
下地を選ばないので、さまざまな素材に塗布できます。

ラジカル塗料は濃い色が使えず施工例が少ない

濃色は不可である
ラジカル塗料は、紫外線や雨水などが顔料に接触することで発生する劣化因子「ラジカル」を抑制する効果がありますが、この効果は色によって異なります。
一般的に、ラジカルが発生しにくい色は、白や淡い色です。
濃い色の場合は、ラジカルの発生と活動を制御する成分が効果を発揮できない可能性があります。
そのため、ラジカル塗料は濃い色には適していないと言えます。

 

実績が不足している
ラジカル塗料は、最初の製品が2012年に発売された新しい塗料です。
メーカーは、ラジカル塗料の耐用年数を14〜16年と公表していますが、実際にはまだその期間が経過していないため、実績が証明されていないと言えます。
実際には、12〜14年程度の耐用年数とも言われており、費用対効果が不明瞭な点があります。

 

製品数少ない
ラジカル塗料は、大手メーカーでも外壁・屋根それぞれ1種類ほどしか販売していません。
種類が少ないため、選べる商品が限られており、ツヤや色合いなどで希望どおりの塗料が見つからないおそれがあります。

ラジカル塗料とシリコン塗料の違い

ラジカル塗料の耐用年数
ラジカル塗料は、紫外線や雨水などが顔料に接触することで発生する劣化因子「ラジカル」を抑制する効果があり、耐用年数が 14〜16年 と長いです。
シリコン塗料は、耐用年数が 10〜15年 とラジカル塗料よりも短いです。

 

ラジカル塗料の価格
ラジカル塗料は、1㎡あたり 2,500〜3,400円 です。
シリコン塗料は、1㎡あたり 2,500〜3,200円 とほぼ同じ価格帯です。

 

ラジカル塗料の性能
ラジカル塗料は、チョーキング現象が起きにくく、防カビ性や防藻性、防汚性に優れています。
シリコン塗料も汚れにくく耐久性に優れていますが、ラジカル塗料ほどではありません。

ラジカル塗料のおすすめメーカー

日本ペイントの「パーフェクトトップ」
ラジカル塗料の先駆け的存在で、日本ペイント独自のラジカル制御技術によって高い耐久性を実現しています。
塗膜の隙間をなくし、高い光沢感のある仕上げができます。
価格は1㎡あたり3,360~3,910円で、耐用年数は約15年です。

 

関西ペイントの「アレスダイナミックTOP」
高性能シリコンレジンによって紫外線による塗膜劣化を防ぐ効果があります。
特定の添付剤を混ぜると、雨の日でも塗装が可能な画期的な塗料です。
価格は1㎡あたり3,300~3,900円で、耐用年数は約15年です。

 

エスケー化研の「プレミアムシリコン」
シリコン樹脂系の水性塗料で、無機酸化物を高緻密ダブルシールド層で抑えこむことで、高い耐久性や耐候性を持ちます。
耐用年数は14~16年ほどと一般的な塗料に比べて長いです。
価格は1㎡あたり2,220円です。

ラジカル塗料がおすすめの場合

費用対効果
ラジカル塗料は、シリコン塗料とほぼ同じ価格で、耐久性や汚れにくさが高いため、長期的に見てコストパフォーマンスが高いです。
耐用年数は14~16年とされていますが、実際には12~14年程度とも言われています。
そのため、想定よりも早く塗り替えが必要になる可能性があります。

 

汚れにくさ
ラジカル塗料は、塗膜の隙間をなくすことで、汚れやカビの付着を防ぎます。
また、光安定剤(HALS)の働きによって、紫外線による色あせや光沢の低下を抑えます。
ただし、フッ素塗料に比べると汚れにくさは劣ります。

 

光沢持続
ラジカル塗料は、高耐候酸化チタンと光安定剤(HALS)の組み合わせによって、光沢感のある仕上がりを長く保ちます。
とくに、日本ペイントの「パーフェクトトップ」は、塗膜の隙間をなくす技術によって、高い光沢感を実現しています1。

ラジカル塗料を選ぶときの注意点

ラジカル塗料を選ぶときの注意点は以下のとおりです。

 

樹脂の種類
ラジカル塗料には、シリコン樹脂系とアクリル樹脂系の2種類があります。
シリコン樹脂系は耐久性や汚れにくさが高いですが、価格も高めです。
アクリル樹脂系は価格が安いですが、耐久性や汚れにくさは劣ります。
目的や予算に合わせて選ぶことが大切です。

 

ツヤの選択
ラジカル塗料は、ツヤのあるものとないものがあります。
ツヤのあるものは光沢感があり、美観を高めますが、汚れや傷が目立ちやすいです。
ツヤのないものは汚れや傷が目立ちにくいですが、光沢感がなく、色あせやチョーキングが起きやすいです。
建物の雰囲気や好みに合わせて選ぶことが大切です。

 

施工実績の確認
ラジカル塗料は、歴史が浅く、施工実績が少ない塗料です。
そのため、施工業者の選び方が重要です。ラジカル塗料の施工実績がある業者に依頼することがおすすめです。
また、相見積もりをして工事内容や費用を比較することも大切です。

外壁塗装でラジカル塗料のメリット・デメリットとおすすめ商品を徹底解説!まとめ

この記事では、外壁塗装で人気のラジカル塗料について紹介しました。

 

ラジカル塗料は耐久性に優れており、価格もシリコン塗料と同じくらいなのでコスパが良いです。

 

ただし、すべての外壁材に適合するわけではありません。

 

まずは外壁塗装業者に相談したうえで、ラジカル塗料についても検討してみてください。