コンクリート外壁の塗装においては、色選びだけでなく塗料も専用の種類を使います。
コンクリートという材質の特性上、他の外壁材とは違った注意点もあります。
コンクリート外壁の色選びに迷ったら、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
コンクリート外壁色には、基本的に4つの塗料があります。
それぞれ特徴が異なるので、内容を知った上でどの塗料が適切か選ぶといいでしょう。
撥水剤とは、コンクリートの防水性を保つ目的で使用される塗料です。
コンクリートは水分に弱いので、そのままの状態だと雨水が表面にとどまり汚れがつきやすいです。
撥水剤を塗布して防水する必要があります。
撥水剤は、大きな劣化症状がみられないコンクリート外壁に向いています。
撥水剤は水をはじくので、コンクリートの防水性を高められます。
汚れがつきにくくなり、また汚れがついてしまっても、水で流すだけで落とせるようになります。
撥水剤は透明なので、コンクリートの質感や美観を守れます。
費用相場が1,500~3,500円/㎡と安価なので、コストを抑えて施工できます。
撥水剤は耐用年数が5〜7年程度と短いので、頻繁なメンテナンスが必要になります。
無色透明なので、下地補修をして部分的に色が変わった場合は、その箇所を隠せません。
美観を重視したいときには、撥水剤のみの施工は避けたほうが無難です。
カラークリアー塗料は、撥水剤よりも耐久性のあるアクリルシリコン系もしくはフッ素系のクリアー塗料に着色剤を混ぜたものです。
耐水性を高めるために撥水剤を塗布した上に、表面を保護する目的でクリアー塗料を施工します。
カラークリアー塗料では、透明性を発揮しながらも色をつけることが可能です。
ヒビ割れなどの劣化症状がみられ補修が必要なものの、コンクリートの風合いを残したいときに向いています。
カラークリアー塗料では色をつけられるので、汚れや補修あとが目立ちにくいことがメリットになります。
撥水剤のみの施工よりも、壁の保護機能が高められることもポイントです。
耐用年数が10年程度と長いので、メンテナンス周期を長く取れます。
カラークリアー塗装は、撥水剤のあとさらに工程をプラスするので高額になることがデメリットになります。
カラークリアー塗装の相場は、3,500円/㎡程度です。
弾性塗料は、塗料自体に伸縮性があるためヒビ割れに強い塗料です。
シーラーと呼ばれる下塗り剤を塗布してから塗装します。
コンクリート外壁にヒビ割れが発生していて、補修した上で保護したいときに使用するのがよいでしょう。
弾性塗料の塗装の相場は、約6,000円~/㎡です。
弾性塗料は伸縮性があるので、コンクリートがヒビ割れても雨水の浸入を防げることがメリットです。
外壁を塗膜で覆ってしまうので、汚れや補修のあとなどはきれいに隠せます。
耐用年数は6~13年程度と、撥水剤のみより長くなることもポイントです。
弾性塗料は普通のペンキを塗るのと変わらないので、カラーで塗りつぶされてしまってコンクリートの風合いが失われてしまうことがデメリットです。
長期にわたって防水性を期待する場合には、複層弾性や高弾性で仕上げます。
ただ、これらの仕様は通常よりも工程数が多く、下地処理1工程・高弾性5工程 (下塗り1回中塗り2回上塗り2回)を実施しなければなりません。
そのため費用は高額になりがちです。
再現工法とは、打ちっぱなしコンクリート風の塗装を施し、新築時と同様の外観に戻す方法です。
再現工法用の特殊な塗料を使って、コンクリートの模様や色を再現します。
再現工法は、コンクリート外壁の劣化が進んでいて、通常の塗装では仕上がりに不満があるときに選ぶといいでしょう。
再現工法では、コンクリート風の模様を全面的に「描く」ため、下地の状態に左右されずにきれいなコンクリートを再現できることがメリットです。
再現工法で施工すると、新築時に近い美観を取り戻せるといわれています。
再現工法は作業工程が多く、ノウハウと特殊な技術が必要なので、5,000円/㎡程度と高額になりがちなことがデメリットです。
対応できる業者も限られているので、依頼先を見つけるのが難しいかもしれません。
どっちがお得!?
コンクリート外壁の色選びは、とても重要です。
色は建物の印象や雰囲気を大きく左右するからです。
コンクリート外壁におすすめの色と色の組み合わせについて、以下に紹介します。
コンクリート外壁におすすめの色は、ベージュ・クリーム・グレー・ブラウンなどの中間色です。
これらの色は、他のどの色とも調和しやすく、利用するシーンを選ばないからです。
また、コンクリート外壁は自然素材であるため、自然素材に近い色を選ぶとより美しく仕上がります。
例えば、木目調や石目調などのテクスチャーを施したり、土や草花などの自然色を取り入れたりすると、コンクリート外壁の風合いを活かせます。
コンクリート外壁の塗装では、一般的には2~3色を組み合わせて塗装します。
色の組み合わせ方には、以下の3つの方法があります。
トーンオントーンとは、同じ色相で明度や彩度が異なる色を組み合わせる方法です。
例えば、ベージュとブラウン、グレーとブラックなどです。
トーンオントーンは、落ち着いた印象や高級感を与えることができます。
コントラストとは、反対側や隣り合う位置にある色相を組み合わせる方法です。
例えば、赤と緑、青とオレンジなどです。コントラストは、明るく華やかな印象や個性的な雰囲気を与えることができます。
アクセントカラーとは、全体的に落ち着いた色でまとめた中に一部だけ目立つ色を入れる方法です。
例えば、白とグレーに赤や黄色などです。
アクセントカラーは、ポイントやアクセサリーのように建物にメリハリや遊び心を与えることができます。
どっちがお得!?
コンクリート外壁の色選びは知識と経験が必要なので、自分でやるのは難しいです。
プロに任せるのが無難ですが、その場合でも失敗しないためには、以下のコツと注意点を押さえておくといいでしょう。
塗料や塗装方法を選ぶ際には、コンクリート外壁の状態や目的に合わせて選ぶことが大切です。
耐用年数や費用、仕上がりなどを比較して、自分の希望に沿ったものを選びましょう。
色選びや色の組み合わせは、建物の周囲の環境や雰囲気に合わせて選ぶことが大切です。
色見本やシミュレーションなどを利用して、イメージを確認しましょう。
塗装業者を選ぶ際には、信頼と実績のある業者を選ぶことが重要です。
口コミや評判、実績などを確認してください。見積もりや契約書などの書類もしっかり確認しましょう。
コンクリート外壁の塗装は、適切な下地処理を行うことが重要です。
下地処理を怠ると、塗膜が剥がれたり、雨漏りしたりする可能性があります。
下地処理には、ヒビ割れや汚れの除去、シーリングやサンダーなどの補修などが含まれます。
コンクリート外壁の塗装は、気温や湿度などの気象条件に影響されやすいです。
塗料が乾きにくかったり、塗膜が不安定になったりする可能性があります。
塗装する時期や時間帯は、業者と相談して決めましょう。
コンクリート外壁の塗装は、施工後も定期的なメンテナンスが必要です。
塗膜の劣化状況や汚れの有無などをチェックしましょう。
また、汚れが付着したら水洗いなどで清掃しましょう。
どっちがお得!?
コンクリート外壁塗装の費用は、塗料や塗装方法、施工面積や業者によって異なります。
一般的な相場は以下の通りです。
塗料 | 費用相場 |
---|---|
撥水剤 | 1,500~3,500円/㎡ |
カラークリアー塗料 | 3,500円/㎡ |
弾性塗料 | 6,000円~/㎡ |
再現工法 | 5,000円/㎡ |
これらの費用はあくまで目安であり、実際には下地処理や足場代なども含まれるため、高くなる可能性があります。
また、業者によっても価格は異なるので、複数の業者から見積もりを取ることがおすすめです。
見積もりを取る際には、以下のポイントに注意しましょう。
口頭での見積もりは、後から変更されたり、細かい内容が把握できなかったりする可能性があります。
見積もりは詳細に出してもらいましょう。
塗料や塗装方法、施工面積や工程数、下地処理や足場代など、内訳を明確にしてもらいましょう。
3~5社程度から見積もりを取ることで、価格やサービスの比較ができます。
見積もりを取る方法としては、インターネットや電話などで直接業者に依頼する方法と、「外壁塗装一括見積もり比較サービス」を利用する方法があります。
どっちがお得!?
外壁塗装一括見積もり比較サービスとは、一度に複数の業者に見積もり依頼ができるサービスです。
自分で業者を探す手間が省けるだけでなく、優良な業者や割引キャンペーンなどの情報も得られます。
「外壁塗装一括見積もり比較サービス」の利用方法は簡単です。以下の手順で進めましょう。
これで完了です。あとは、登録した連絡先に業者から見積もりが届くのを待ちます。
届いた見積もりを比較検討して、自分に合った業者を選びましょう。
どっちがお得!?
コンクリート外壁にはどのような塗装方法がありますか?
コンクリート外壁には、基本的に4つの塗装方法があります。
それぞれ特徴が異なるので、業者に塗料の特性を聞いたうえで、どの方法が良いか選ぶといいでしょう。
詳しくは、本文中の説明をご覧ください。
コンクリート外壁を塗装するときの注意点は何ですか?
コンクリート外壁を塗装するときは、適切な下地処理を行うことが大切です。
また、各塗料がどのような性能を持つのか、どのくらいの費用かかるのか、押さえておく必要があります。
費用の相場について詳しくは、本文記事をご確認ください。
コンクリート外壁用の塗料を選ぶポイントは何ですか?
コンクリート外壁用の塗料には、3種類があります。
それぞれ仕上りや金額、性能に違いがあります。
塗料を選ぶ上では、まず各塗料がどのような性能を持つのかを理解することが大切です。
そのうえで、どのくらいの費用かかるのかを押さえておきましょう。
どっちがお得!?
コンクリート外壁の塗装色や注意点について解説しました。
コンクリート外壁の塗装については、価格だけでなく、塗料の種類や工法よる特性など、基本的な知識をもつことで見積もり書に記載された内容を理解することができます。
この記事を参考にしていただき、あなたが満足のいく仕上がりを目指してください。
どっちがお得!?