外壁塗装で足場費用の相場は?足場代を節約する3つのポイントを紹介!

外壁塗装をするときには、足場の費用も考えなければなりません。

足場は、外壁塗装の品質や安全性を高めるために必要なものですが、その種類や設置条件によって費用が変わります。

また、足場には、工事中や工事後にトラブルが起こりやすいというリスクもあります。

この記事では、外壁塗装の足場について、その必要性や役割、種類や特徴、費用の相場や計算方法、安くする方法や注意点、トラブルと対策などを詳しく解説します。

外壁塗装の足場費用の相場と計算方法

外壁塗装の足場費用は、一般的には施工費の3~5%程度と言われています。

しかし、実際には、以下のような要因に影響することがあります。

例えば、

  • 足場の種類や材質
  • 足場の面積や高さ
  • 足場の設置期間や条件
  • 足場の設置場所や立地
  • 足場の設置業者や見積もり方法
などです。

これらの要因によって、足場費用は大きく変動する可能性があります。

そのため、足場費用の相場を知るだけでなく、自分の物件に合った足場費用を計算することが重要です。

足場費用の計算方法は、基本的には以下の式で求めることができます。

足場費用 = 足場単価 × 足場面積
足場単価とは、1㎡あたりの足場設置費用のことで、足場の種類や材質によって異なります。

前述したように、一般的には以下のような単価が目安となります。

  • 単管足場:約700円~1,000円/㎡
  • クサビ(ビケ)足場:約800円~1,000円/㎡
  • 屋根足場:約1,000円~1,500円/㎡
  • 無足場工法:約360円/㎡
足場面積とは、外壁塗装に必要な足場の総面積のことで、物件の形状や高さによって異なります。

一般的には、以下の式で概算することができます。

足場面積 = (物件の延べ床面積 × 2.5) + (物件の高さ × 物件の周囲長)
物件の延べ床面積とは、各階の床面積を合計したもので、建築確認申請書などに記載されています。

物件の高さとは、地面から最も高い部分までの高さで、屋根塗装をするかどうかによって変わります。

物件の周囲長とは、物件を一周した長さで、外壁塗装する面積に影響します。

例えば、延べ床面積が100㎡、高さが6m、周囲長が40mの平屋建ての物件で、屋根塗装もする場合は、以下のように足場面積を計算できます。

足場面積 = (100㎡ × 2.5) + (6m × 40m) = 250㎡ + 240㎡ = 490㎡
この物件では、クサビ(ビケ)足場を使うと仮定すると、以下のように足場費用を計算できます。

足場費用 = 900円/㎡ × 490㎡ = 441,000円
このようにして、自分の物件に合った足場費用を計算することができます。

ただし、これらはあくまで概算であり、実際には工事内容や業者によって変わる可能性があります。

そのため、正確な足場費用を知るためには、複数の業者から見積もりを取ることがおすすめです。

外壁塗装の足場の必要性と役割

外壁塗装に足場が必要な理由は、主に以下の3つです。

  1. 塗装職人の安全確保と作業効率向上
  2. 施工品質の維持と向上
  3. 近隣への配慮と法律の遵守

塗装職人の安全確保と作業効率向上

まず、塗装職人の安全確保と作業効率向上のためには、足場が欠かせません。

外壁塗装は、高所での作業が多く、脚立だけでは危険です。

足場を設置することで、職人は安全に作業できるだけでなく、作業範囲も広くなります。

また、足場を使うことで、高圧洗浄や下地処理などの前処理も丁寧に行えます。

これらは、外壁塗装の品質や耐久性に大きく影響します。

施工品質の維持と向上

次に、施工品質の維持と向上のためにも、足場が必要です。

外壁塗装は、気温や湿度などの環境条件によって塗料の乾燥や密着が変わります。

足場を設置することで、飛散防止ネットやシートを張ることができます。

これらは、外壁塗装中に雨や風などの影響を受けないようにするために重要です。

また、ネットやシートは、塗料が周囲に飛び散らないようにする効果もあります。

近隣への配慮と法律の遵守

さらに、近隣への配慮と法律の遵守のためにも、足場が必要です。

外壁塗装は、近隣住民にとっても騒音や振動などの迷惑をかける可能性があります。

足場を設置することで、工事期間を短縮したり、騒音対策をしたりすることができます。

また、道路や隣家の敷地内に足場がはみ出す場合は、道路使用許可や占有許可などの手続きが必要です。

これらは、法律で定められている義務です。

外壁塗装の足場の種類と特徴

外壁塗装で使われる足場には、主に以下の4つの種類があります。

  1. 単管足場
  2. クサビ(ビケ)足場
  3. 屋根足場
  4. 無足場工法
それぞれの特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。

単管足場

単管足場とは、鉄パイプとクランプで組み立てる足場のことです。

最も一般的で安価な足場ですが、組み立てや解体に時間がかかります。

また、安全性や強度に問題がある場合があります。単管足場は、以下のような特徴を持ちます。

  • 費用:約700円~1,000円/㎡
  • 強度:低い
  • 安全性:低い
  • 組立時間:長い
  • 解体時間:長い

クサビ(ビケ)足場

クサビ(ビケ)足場とは、鉄パイプとくさび締め金具で組み立てる足場のことです。

単管足場よりも強度や安全性が高く、組み立てや解体も簡単です。

現在では、最も主流な足場です。

クサビ(ビケ)足場は、以下のような特徴を持ちます。

  • 費用:約800円~1,000円/㎡
  • 強度:高い
  • 安全性:高い
  • 組立時間:短い
  • 解体時間:短い

屋根足場

屋根足場とは、屋根の塗装に必要な足場のことです。

屋根の形状や傾斜に合わせて設置されます。

屋根塗装は、外壁塗装よりも危険度が高く、作業効率も低いため、屋根足場は必須です。

屋根足場は、以下のような特徴を持ちます。

  • 費用:約1,000円~1,500円/㎡
  • 強度:高い
  • 安全性:高い
  • 組立時間:長い
  • 解体時間:長い

無足場工法

無足場工法とは、足場を設置せずに外壁塗装を行う工法のことです。

脚立やロープなどを使って作業します。

無足場工法は、以下のような特徴を持ちます。

  • 費用:約360円/㎡
  • 強度:低い
  • 安全性:低い
  • 組立時間:不要
  • 解体時間:不要
無足場工法は、費用が安くて済むというメリットがありますが、デメリットも多くあります。

たとえば、

  • 作業効率が悪く、工事期間が長くなる
  • 前処理や塗装が不十分になりやすく、品質や耐久性が低下する
  • 職人の安全確保が難しく、事故のリスクが高まる
  • 近隣への配慮ができなくなり、トラブルの原因になる
などです。

無足場工法は、費用だけで判断せずに、上記のデメリットを十分に考慮する必要があります。

外壁塗装の足場費用を安くする方法と注意点

外壁塗装の見積もりでは、足場費用は大きな割合を占めることがあります。

そのため、足場費用を安くすることで、外壁塗装の総費用を抑えることができます。

足場費用を安くする方法には、以下のようなものがあります。

  • 外壁と屋根を一緒に塗装する
  • 自社で足場を組む業者を選ぶ
  • 「足場代無料」や「単管足場」に騙されない

外壁と屋根を一緒に塗装する

まず、外壁と屋根を一緒に塗装することで、足場費用を安くすることができます。

外壁と屋根を別々に塗装する場合は、足場を2回設置する必要がありますが、一緒に塗装する場合は、足場を1回設置すれば済みます。

また、工事期間も短縮できるため、工事費も安くなります。

ただし、外壁と屋根の塗装時期や塗料の種類が合わない場合は、この方法は適さない可能性があります。

自社で足場を組む業者を選ぶ

次に、自社で足場を組む業者を選ぶことで、足場費用を安くすることができます。

外注で足場を組む業者は、足場代に中間マージンを上乗せすることがありますが、自社で足場を組む業者は、その分のコストを削減できます。

また、自社で足場を組む業者は、足場の品質や管理にも自信があることが多いです。

ただし、自社で足場を組む業者は、他の工事内容や価格に問題がないかどうかもチェックする必要があります。

「足場代無料」や「単管足場」に騙されない

最後に、「足場代無料」や「単管足場」に騙されないことで、足場費用を安くすることができます。

「足場代無料」という言葉に惹かれて契約してしまうと、他の工事費や諸経費に不当な上乗せがされている可能性があります。

また、「単管足場」は安いですが、安全性や品質に問題がある可能性があります。

これらの言葉に惑わされずに、見積もり書の内容や内訳をしっかり確認しましょう。

外壁塗装の足場で起こりやすいトラブルと対策

外壁塗装の足場は、工事中や工事後にトラブルが起こりやすいというリスクもあります。

トラブルの原因や内容は様々ですが、以下のようなものがよくある例です。

  • 騒音や飛散物による近隣トラブル
  • 空き巣や敷地侵入による被害トラブル
  • 車や建物への傷付けトラブル
  • 植木や花への影響トラブル
これらのトラブルを防ぐためには、以下のような対策が有効です。

騒音や飛散物による近隣トラブル
工事前に近隣住民へ挨拶回りをして理解を得る。工事時間や音量を制限する。飛散防止め物を設置する。工事後に清掃を行う。

空き巣や敷地侵入による被害トラブル
工事期間中は施錠や防犯カメラなどの対策をする。工事業者にも注意喚起をする。工事後は足場を早めに撤去する。

車や建物への傷付けトラブル
足場設置時や解体時には、車や建物の周囲に保護シートやクッション材などを敷く。工事業者にも慎重な作業を求める。万が一傷がついた場合は、工事業者に修理費用を請求する。

植木や花への影響トラブル
足場設置時や解体時には、植木や花を移動させるか、カバーなどで覆う。工事業者にも配慮を求める。万が一枯れたり傷んだりした場合は、工事業者に補償を請求する。
これらの対策は、工事業者との契約時に明記しておくことが望ましいです。

また、工事中や工事後にトラブルが発生した場合は、速やかに工事業者と連絡を取り、解決策を探すことが重要です。

まとめ:外壁塗装で足場費用の相場は?足場代を節約する3つのポイントを紹介!

外壁塗装の足場は、品質や安全性を高めるために必要なものですが、費用や種類については様々な要因が影響します。

また、足場には、工事中や工事後にトラブルが起こりやすいというリスクもあります。

この記事では、外壁塗装の足場について、その必要性や役割、種類や特徴、費用の相場や計算方法、安くする方法や注意点、トラブルと対策などを詳しく解説しました。

外壁塗装の足場に関する情報を参考にして、ご自身の物件に最適な足場を選ぶことができれば幸いです。